「うちの子は、いつも元気だから大丈夫!」
そう思っていても、愛犬は、言葉で体調の悪さを伝えることができません。 飼い主さんが気づいた時には、病気が進行してしまっていた…なんてことも少なくありません。
愛犬の健康を守るためには、定期的な健康診断が非常に重要です。 健康診断を受けることで、病気の早期発見・早期治療につながり、愛犬の健康寿命を延ばすことができます。
「健康診断って、どんなことをするの?」「費用はどのくらいかかるの?」「自宅でも健康チェックできるの?」
そんな疑問にお答えするために、この記事では、犬の健康診断の重要性、年齢別の健康診断のポイント、自宅でできる健康チェック、見逃しがちな病気のサイン、そして動物病院での健康診断の内容と頻度まで、詳しく解説します。
愛犬の「健康」と「幸せ」のために、今日からできる健康管理を始めましょう!
「いつもと違う…」は病気のサインかも!愛犬の健康診断、なぜ必要?
犬は言葉で伝えられない
犬は、言葉で「ここが痛い」「具合が悪い」と伝えることができません。 そのため、飼い主さんが、愛犬の様子をよく観察し、小さな変化に気づいてあげることが大切です。
早期発見・早期治療の重要性
病気は、早期発見・早期治療が非常に重要です。 早期に発見できれば、治療の選択肢が広がり、完治する可能性も高まります。 また、病気の進行を遅らせたり、症状を緩和したりすることもできます。
健康診断でわかること
健康診断では、以下のようなことを調べることができます。
- 病気の早期発見: 自覚症状がない病気や、初期段階の病気を発見することができます。
- 健康状態の把握: 現在の健康状態を把握し、今後の健康管理に役立てることができます。
- 体質の把握: アレルギーや、かかりやすい病気などを把握することができます。
- 獣医さんとのコミュニケーション: 獣医さんに、愛犬の健康状態や、気になることを相談することができます。
愛犬の健康を守るために、飼い主さんができること
愛犬の健康を守るために、飼い主さんができることは、たくさんあります。
- 定期的な健康診断: 年に1回以上、動物病院で健康診断を受けましょう。
- 日頃の健康チェック: 毎日、愛犬の様子を観察し、異常がないかチェックしましょう。
- 適切な食事: 年齢、犬種、体質、健康状態に合った、栄養バランスの取れた食事を与えましょう。
- 適度な運動: 毎日、適度な運動をさせ、肥満を予防しましょう。
- ストレスケア: 愛犬のストレスの原因を把握し、できるだけ取り除くように努めましょう。
- ワクチン接種、フィラリア予防、ノミ・ダニ予防: 感染症や寄生虫症から愛犬を守りましょう。
年齢別!愛犬の健康診断、ココがポイント
子犬(~1歳)
子犬期は、体が急速に成長する時期であり、様々な病気にかかりやすい時期でもあります。
- 感染症: 犬パルボウイルス感染症、犬ジステンパーウイルス感染症などの感染症は、子犬にとって命に関わることもあります。 ワクチン接種で予防しましょう。
- 先天性疾患: 生まれつきの病気や異常がないか、獣医さんにチェックしてもらいましょう。 心臓病、股関節形成不全、膝蓋骨脱臼などが、よく見られます。
- 寄生虫: 回虫、鉤虫、条虫などの内部寄生虫や、ノミ、ダニなどの外部寄生虫に感染していないか、検査してもらいましょう。
成犬(1歳~7歳)
成犬期は、比較的健康な時期ですが、油断は禁物です。 定期的な健康診断で、病気の早期発見・早期治療に努めましょう。
- 歯周病: 歯周病は、犬に最も多い病気の一つです。 歯磨きなどのデンタルケアをしっかり行い、定期的に獣医さんに歯石除去をしてもらいましょう。
- 肥満: 肥満は、様々な病気のリスクを高めます。 適切な食事と運動で、肥満を予防しましょう。
- アレルギー: 食物アレルギーやアトピー性皮膚炎など、アレルギーを発症する犬が増えています。 かゆみ、脱毛、皮膚の赤みなどの症状が見られたら、獣医さんに相談しましょう。
シニア犬(7歳~)
シニア期は、様々な病気のリスクが高まる時期です。 半年に1回など、健康診断の頻度を増やし、病気の早期発見・早期治療に努めましょう。
- 慢性疾患: 腎臓病、心臓病、肝臓病、糖尿病などの慢性疾患は、シニア犬に多く見られます。
- 腫瘍: 悪性腫瘍(がん)は、シニア犬の死因の上位を占めます。 しこりや、体重減少、食欲不振などの症状が見られたら、すぐに獣医さんに相談しましょう。
- 認知症: 認知症になると、夜鳴き、徘徊、トイレの失敗などの症状が見られます。 早期に発見し、適切なケアを行うことで、症状の進行を遅らせることができます。
自宅でできる!愛犬の健康チェック
毎日、愛犬の様子を観察し、以下のチェックポイントを確認しましょう。
- 食欲: いつも通り食べているか、食欲がないか、特定のものを食べたがらないか
- 飲水量: いつもより水をたくさん飲んでいないか、水を全く飲まないか
- 排泄物(尿・便): 回数、量、色、硬さ、臭いなどに異常がないか
- 体重: 増えたり減ったりしていないか
- 体温: 平熱は38℃~39℃程度。普段から測って平熱を知っておく
- 呼吸: 呼吸が速くないか、苦しそうにしていないか
- 目: 充血、目やに、涙目、白濁などがないか
- 口: 口臭、歯茎の腫れ、歯石、よだれなどがないか
- 耳: 耳垢、臭い、かゆみ、赤みなどがないか
- 皮膚・被毛: 脱毛、フケ、かゆみ、赤み、湿疹、しこりなどがないか
- 歩き方: 足を引きずっていないか、ふらついていないか
- 行動: いつもと違う行動をしていないか、元気がない、寝てばかりいるなど
見逃さないで!病気のサイン
こんな症状があったら、すぐに獣医さんへ!
- 食欲不振: 全く食べない、食べる量が極端に減った
- 元気消失: ぐったりしている、寝てばかりいる、遊ぼうとしない
- 嘔吐: 何度も吐く、吐いたものに血が混じっている
- 下痢: 水のような便、血便、黒い便
- 血尿・血便: 尿や便に血が混じっている
- 呼吸困難: 呼吸が速い、苦しそう、ゼーゼー音がする
- けいれん: 体が震える、意識がない
- 歩行異常: 足を引きずる、ふらつく、立てない
- 皮膚の異常: 強いかゆみ、脱毛、赤み、湿疹、しこり
- しこり: 体に触ると、しこりがある
これらの症状は、重篤な病気のサインである可能性があります。 自己判断せずに、すぐに獣医さんに診てもらいましょう。
動物病院での健康診断
健康診断の内容
動物病院での健康診断の内容は、病院や愛犬の年齢、健康状態によって異なりますが、一般的に以下のような検査が行われます。
- 問診: 飼い主さんから、愛犬の普段の様子、食事、排泄、既往歴、アレルギーの有無などを詳しく聞きます。
- 身体検査: 獣医さんが、愛犬の体を触ったり、聴診器を使ったりして、全身の状態をチェックします。 体重測定、体温測定、視診、触診、聴診などを行います。
- 血液検査: 血液を採取し、赤血球、白血球、血小板の数や、肝臓や腎臓の機能、血糖値などを調べます。
- 尿検査: 尿を採取し、尿中のタンパク質、糖、潜血などを調べます。 腎臓病や糖尿病などの早期発見に役立ちます。
- レントゲン検査: X線を使って、骨や内臓の状態を調べます。 骨折、関節炎、腫瘍、心臓病、肺の病気などの発見に役立ちます。
- 超音波検査: 超音波を使って、内臓の状態を調べます。 心臓病、肝臓病、腎臓病、腫瘍などの発見に役立ちます。
- その他の検査: 必要に応じて、糞便検査、心電図検査、眼科検査、皮膚検査などを行うこともあります。
健康診断の頻度
健康診断の頻度は、愛犬の年齢や健康状態によって異なりますが、一般的に、
- 子犬: 生後6ヶ月までは月に1回程度、その後は3ヶ月に1回程度
- 成犬: 年に1回
- シニア犬: 半年に1回
を目安に受けるのがおすすめです。
持病がある場合や、高齢の場合は、獣医さんと相談して、健康診断の頻度を決めましょう。
まとめ: 愛犬の健康は、飼い主さんの「気づき」と「行動」で守る!
愛犬の健康長寿のためには、定期的な健康診断と、日頃からの健康チェックが欠かせません。 愛犬は、言葉で体調の悪さを伝えることができないため、飼い主さんが、愛犬の様子をよく観察し、小さな変化に気づいてあげることが大切です。
今回ご紹介した情報を参考に、
- 年齢別の健康診断のポイントを理解する
- 自宅でできる健康チェックを実践する
- 見逃しがちな病気のサインを知っておく
- 動物病院での健康診断を定期的に受ける
など、愛犬の健康管理に積極的に取り組みましょう。
愛犬の「健康」と「幸せ」のために、飼い主さんにできることはたくさんあります。 愛情とケアで、愛犬との毎日を、より豊かで、かけがえのないものにしていきましょう!