「愛犬には、人間が食べられるレベルの安全なフードを与えたい…」「ヒューマングレードって書いてあるフードは、安心できる!」
愛犬の健康を願う飼い主さんにとって、「ヒューマングレード」という言葉は、とても魅力的に聞こえますよね。 しかし、「ヒューマングレード」と表示されているドッグフードなら、本当に何でも安心なのでしょうか?
実は、「ヒューマングレード」という言葉には、明確な定義や基準がありません。 そのため、メーカーによって解釈が異なり、消費者を混乱させる原因となっています。
この記事では、ヒューマングレードの定義、メリット・デメリット、選び方のポイント、そしてヒューマングレードだけではない、愛犬に本当に良いフードを選ぶために大切なことまで、詳しく解説します。
この記事を読めば、ヒューマングレードの真実がわかる! 愛犬にぴったりの、安心・安全なドッグフードを見つけましょう!
「ヒューマングレード」ってよく聞くけど…それって本当にすごいの?
ヒューマングレードとは?
「ヒューマングレード(Human Grade)」とは、直訳すると「人間用」「人間が食べられる品質」という意味です。 ドッグフードにおいては、一般的に「人間が食べられる品質の原材料を使用している」という意味で使われます。
言葉の定義
しかし、「ヒューマングレード」という言葉には、法律で定められた明確な定義や基準がありません。 そのため、メーカーによって解釈が異なり、「人間が食べられるレベルの食材を使用している」と謳っていても、実際には、
- 人間用の食品工場で余った食材を使用している
- 人間用の食品としては流通できない規格外の食材を使用している
- 人間用の食品と同じ品質管理基準で作られているわけではない
といったケースもあります。
なぜヒューマングレードが良いの?
ヒューマングレードのドッグフードが注目される理由は、主に以下の3つです。
安心感: 人間が食べられる品質の食材を使用しているということで、飼い主さんは安心感を得られます。
品質への期待: 人間用の食品と同等の品質の食材を使用しているということで、品質への期待が高まります。
食いつきへの期待: 人間が食べても美味しい食材を使用しているということで、愛犬の食いつきが良くなるのではないかと期待します。
ヒューマングレードのドッグフード、誤解していませんか?
「ヒューマングレードのドッグフードは、人間が食べても大丈夫」「ヒューマングレードのドッグフードは、普通のドッグフードよりも優れている」
そんな風に思っていませんか?
ヒューマングレードのドッグフードは、あくまで選択肢の一つです。 全ての犬にとって、ヒューマングレードのドッグフードが最適とは限りません。 また、「ヒューマングレード」という言葉だけを鵜呑みにせず、愛犬に合ったフードを選ぶことが大切です。
「人間用」と「犬用」の違い
人間と犬では、必要な栄養素や、消化できる食材が異なります。 そのため、「人間用」の食品が、必ずしも「犬用」として最適とは限りません。
例えば、
タマネギ、ネギ、ニラ、ニンニク: 犬にとっては中毒性があり、少量でも危険です。
チョコレート: 犬にとっては中毒性があり、最悪の場合、死に至ることもあります。
ブドウ、レーズン: 犬にとっては中毒性があり、腎不全を引き起こす可能性があります。
アボカド: 犬にとっては中毒性があり、嘔吐や下痢を引き起こす可能性があります。
キシリトール: 犬にとっては中毒性があり、低血糖や肝不全を引き起こす可能性があります。
これらの食材は、人間にとっては問題なくても、犬にとっては有害です。 「ヒューマングレード」という言葉に惑わされず、犬にとって安全な食材を使用しているフードを選びましょう。
ヒューマングレードのドッグフード、メリットとデメリット
メリット
安心感
人間が食べられる品質の食材を使用しているということで、飼い主さんは安心感を得られます。
品質への期待
人間用の食品と同等の品質の食材を使用しているということで、品質への期待が高まります。
食いつきへの期待
人間が食べても美味しい食材を使用しているということで、愛犬の食いつきが良くなるのではないかと期待します。
デメリット
価格が高い
ヒューマングレードのドッグフードは、一般的なドッグフードに比べて、価格が高い傾向があります。
栄養バランス
ヒューマングレードの食材を使用していても、ドッグフードとしての栄養バランスが整っていなければ意味がありません。 犬に必要な栄養素が、過不足なく含まれているか確認する必要があります。
定義の曖昧さ
「ヒューマングレード」という言葉には、明確な定義や基準がないため、メーカーによって解釈が異なります。
人間と犬の必要栄養素は違う
前述の通り、人間と犬では、必要な栄養素や、消化できる食材が異なります。
後悔しない!ヒューマングレードのドッグフード選び、3つのポイント
ポイント1:「ヒューマングレード」の表示に惑わされない!
「ヒューマングレード」という言葉だけに惑わされず、本当に愛犬にとって安全で、健康的なフードかどうか、自分の目で確かめることが大切です。
ポイント2:原材料表示を徹底チェック!
ヒューマングレードのドッグフードを選ぶ際は、必ず原材料表示をチェックしましょう。
具体的な食材名
「チキンミール」「ミートミール」などの曖昧な表記は避け、「鶏肉」「牛肉」など、具体的な食材名が記載されているフードを選びましょう。
避けたい成分
人工添加物: 着色料、香料、保存料などの人工添加物は、アレルギーや消化不良の原因となることがあります。
BHA、BHT、エトキシキン: これらの酸化防止剤は、発がん性やアレルギーのリスクが指摘されています。
4Dミート: 「4Dミート」とは、「Dead(死んだ動物の肉)」「Dying(死にかけている動物の肉)」「Diseased(病気の動物の肉)」「Disabled(障害のある動物の肉)」の頭文字をとったもので、人間が食べられないような粗悪な肉のことです。
ポイント3:情報開示の姿勢を確認!
信頼できるメーカーは、原材料の産地や品質、製造工程、品質管理など、情報を積極的に開示しています。 メーカーのウェブサイトやパンフレットなどを確認し、情報開示の姿勢を確認しましょう。
ヒューマングレードだけじゃない!愛犬に良いフードを選ぶために
栄養バランス
犬に必要な栄養素が、過不足なく含まれているか確認しましょう。 AAFCO(米国飼料検査官協会)の栄養基準を満たしているフードは、パッケージに「総合栄養食」と表示されています。
AAFCO
日本のペットフード公正取引協議会もAAFCOの基準を採用しています。
愛犬のライフステージ
愛犬の年齢(子犬、成犬、シニア犬)に合わせて、フードを選びましょう。
子犬: 高タンパク質・高カロリーで、カルシウムやリンなどのミネラルが豊富に含まれているフードを選びましょう。
成犬: 栄養バランスの取れたフードを選びましょう。
シニア犬: 低カロリー・低脂肪で、消化しやすく、関節ケア成分や抗酸化成分などが配合されているフードを選びましょう。
愛犬の体質
愛犬の体質(アレルギー体質、肥満気味、消化器系が弱いなど)に合わせて、フードを選びましょう。
信頼できるメーカー
情報開示がしっかりしている、獣医師や専門家と連携している、お客様相談室があるなど、信頼できるメーカーを選びましょう。
まとめ: 「ヒューマングレード」は、あくまで品質判断の一つの目安!
ヒューマングレードのドッグフードは、愛犬の健康を願う飼い主さんにとって、魅力的な選択肢の一つです。 しかし、「ヒューマングレード」という言葉だけに惑わされず、その真実を理解し、愛犬に合ったフードを選ぶことが大切です。
今回ご紹介した情報を参考に、
- 「ヒューマングレード」の表示に惑わされない
- 原材料表示を徹底チェックする
- 情報開示の姿勢を確認する
- 栄養バランス、愛犬のライフステージ・体質、信頼できるメーカーか確認する
など、総合的に判断して、愛犬にぴったりのドッグフードを見つけて、健やかな毎日をサポートしてあげましょう。
愛犬の「美味しい!」という笑顔と健康のために、今日からできるフード選びを始めましょう!