「愛犬には、安全なものを食べさせたい…」「アレルギー体質だから、無添加フードを選んでいる…」
そんな飼い主さんは、少なくありません。 しかし、「無添加」と表示されているドッグフードなら、本当に安全なのでしょうか?
実は、「無添加」の定義は曖昧で、メーカーによって基準が異なります。 「無添加」という言葉だけに惑わされず、愛犬にとって本当に安全なフードを選ぶためには、飼い主さん自身が正しい知識を持つことが大切です。
この記事では、「無添加」ドッグフードの真実、アレルギー体質の小型犬に多いアレルゲン、無添加フード選びのポイント、そして食事以外のケアまで、詳しく解説します。
愛犬の健康を守るために、今日からできる「無添加フード」との上手な付き合い方を学びましょう!
「無添加って書いてあれば安心!」…本当にそう思って大丈夫?
「無添加」の定義、実は曖昧!?
「無添加」という言葉には、明確な法的定義がありません。 そのため、メーカーによって「無添加」の基準が異なり、消費者を混乱させる原因となっています。
例えば、
「人工着色料無添加」: 人工着色料は使用していませんが、人工香料や保存料は使用している可能性があります。
「保存料無添加」: 保存料は使用していませんが、酸化防止剤は使用している可能性があります。
「〇〇無添加」: 特定の添加物のみを使用していないことを強調しているだけで、他の添加物は使用している可能性があります。
このように、「無添加」と表示されていても、全ての添加物が使用されていないとは限りません。
なぜ無添加が良いの?メリットを再確認
無添加ドッグフードのメリットは、主に以下の3つです。
アレルギーのリスク軽減: 人工添加物の中には、アレルギーの原因となるものがあります。 無添加フードは、これらの添加物を使用していないため、アレルギーのリスクを軽減できる可能性があります。
消化不良のリスク軽減: 人工添加物の中には、消化器官に負担をかけるものがあります。 無添加フードは、これらの添加物を使用していないため、消化不良のリスクを軽減できる可能性があります。
安心感: 何が入っているかわからないフードよりも、添加物を使用していないフードの方が、安心して愛犬に与えられます。
要注意!「無添加」の落とし穴
「無添加」ドッグフードには、以下のような落とし穴があります。
栄養バランスが偏っている可能性がある: 添加物の中には、栄養強化を目的として使用されているものもあります。 無添加フードは、これらの添加物を使用していないため、栄養バランスが偏っている可能性があります。
品質が劣化しやすい: 保存料を使用していない無添加フードは、品質が劣化しやすいため、注意が必要です。 開封後は、冷蔵庫で保管し、早めに使い切るようにしましょう。
価格が高い: 無添加フードは、一般的なフードに比べて、価格が高い傾向があります。
愛犬を守る!飼い主さんの賢い選択がカギ
「無添加」という言葉だけに惑わされず、愛犬にとって本当に安全なフードを選ぶためには、飼い主さん自身が賢く選択することが大切です。
次の章からは、アレルギー体質の小型犬に焦点を当て、無添加フード選びで気を付けたいことや、アレルギー対策について詳しく解説します。
アレルギー体質の小型犬、無添加フード選びで気を付けたいこと
アレルギーの原因は、添加物だけじゃない!
「無添加フードを選べば、アレルギーは大丈夫!」
そう思っている飼い主さんもいるかもしれませんが、実は、アレルギーの原因は、添加物だけではありません。
犬のアレルギーの原因は、様々ですが、主なものとしては、
食物アレルギー: 特定の食品に含まれるタンパク質がアレルゲンとなり、アレルギー反応を引き起こします。
環境アレルギー(アトピー性皮膚炎など): ハウスダスト、花粉、カビ、ノミなどの環境中の物質がアレルゲンとなり、アレルギー反応を引き起こします。
などがあります。
小型犬に多いアレルゲンとは?
小型犬に多いアレルゲンとしては、以下のものがあります。
食物アレルゲン
- 牛肉
- 鶏肉
- 乳製品
- 小麦
- 卵
- 大豆
- トウモロコシ
これらの食材は、一般的なドッグフードにもよく使用されているため、注意が必要です。
環境アレルゲン
- ハウスダスト
- 花粉
- カビ
- ノミ
これらのアレルゲンは、完全に排除することが難しいため、日頃から清潔な環境を保つことが大切です。
「無添加」でも安心できない?原材料をチェック!
「無添加フードを選んだから、もう安心!」
そう思って、原材料表示をチェックせずにフードを与えていませんか?
「無添加」フードでも、愛犬のアレルゲンとなる食材が含まれている可能性があります。 必ず原材料表示をチェックし、愛犬のアレルゲンとなる食材が含まれていないか確認しましょう。
グレインフリー、グルテンフリーって?
グレインフリー: 穀物全般(米、小麦、トウモロコシ、大麦など)を使用していないフードのことです。
グルテンフリー: グルテン(小麦、大麦、ライ麦などに含まれるタンパク質の一種)を含まないフードのことです。
グレインフリーやグルテンフリーのフードは、穀物アレルギーを持つ犬に適しています。 しかし、穀物アレルギーでない犬にとっては、必ずしも必要ではありません。
これで安心!アレルギー体質の小型犬向け、無添加フード選びの3ステップ
ステップ1:愛犬のアレルゲンを特定する
まずは、愛犬のアレルゲンを特定することが大切です。 獣医さんに相談し、アレルギー検査(血液検査、皮膚検査、除去食試験など)を受けましょう。
ステップ2:原材料表示を徹底チェック!
愛犬のアレルゲンが特定できたら、次は、フードの原材料表示を徹底的にチェックしましょう。
「ミール」や「エキス」表記に注意
「チキンミール」「ミートミール」「チキンエキス」「ビーフエキス」などの曖昧な表記は、アレルゲンが特定できないため、避けた方が良いでしょう。 「鶏肉」「牛肉」など、具体的な食材名が記載されているフードを選びましょう。
ステップ3:信頼できるメーカーを選ぶ
無添加フードは、様々なメーカーから販売されています。 信頼できるメーカーを選ぶためには、以下のポイントを参考にしましょう。
情報開示がしっかりしている: 原材料、製造工程、品質管理など、情報を積極的に開示しているメーカーは、信頼できる可能性が高いです。
獣医師や専門家と連携している: 獣医師やペット栄養管理士などの専門家と連携して、製品開発を行っているメーカーは、より安心です。
お客様相談室がある: お客様相談室があり、質問や相談に丁寧に対応してくれるメーカーは、信頼できます。
無添加フードだけじゃない!アレルギー体質の小型犬のためにできること
清潔な環境を保つ!ハウスダスト対策
ハウスダストは、アレルギーの原因となる物質の一つです。 こまめな掃除や換気を行い、清潔な環境を保ちましょう。
- 掃除機は毎日かける
- 布団やカーペットは定期的に洗濯する
- 空気清浄機を活用する
- 換気をこまめに行う
皮膚を清潔に!シャンプー&ブラッシング
アレルギー体質の犬は、皮膚のバリア機能が低下しているため、皮膚を清潔に保つことが重要です。
シャンプー: 低刺激性のシャンプーを使用し、獣医さんの指示に従って、適切な頻度でシャンプーしましょう。 シャンプー後は、しっかりとすすぎ、ドライヤーで乾かすことが大切です。 保湿剤を使用するのも効果的です。
ブラッシング: 毎日ブラッシングを行い、皮膚の汚れや抜け毛を取り除きましょう。 ブラッシングは、血行促進や、皮膚の新陳代謝を促す効果もあります。
ストレス軽減!愛犬とのコミュニケーション
ストレスは、アレルギー症状を悪化させる要因の一つです。 愛犬とのコミュニケーションを深め、リラックスできる環境を整えましょう。
- 一緒に遊ぶ
- 優しく撫でる
- マッサージをする
- 話しかける
獣医さんと連携!定期的な健康チェック
アレルギーは、完治が難しい病気です。 獣医さんと連携し、定期的な健康チェックを受け、症状の変化に合わせて適切な治療を受けることが大切です。
まとめ: 「無添加」を正しく理解し、愛犬に合ったフードを選ぼう!
「無添加」ドッグフードは、アレルギー体質の小型犬にとって、選択肢の一つとなり得ます。 しかし、「無添加」という言葉だけに惑わされず、愛犬のアレルゲンを特定し、原材料表示をしっかりチェックすることが大切です。
今回ご紹介した情報を参考に、
- 愛犬のアレルゲンを特定する
- 原材料表示を徹底チェックする
- 信頼できるメーカーを選ぶ
など、愛犬に合った無添加フードを選び、健康的な毎日をサポートしてあげましょう。
そして、高品質な原材料を使用し、アレルゲンに配慮したフードや、特定のタンパク質を使用したフードなども、選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。
愛犬の笑顔と健康のために、飼い主さんにできることはたくさんあります。 「無添加」を正しく理解し、愛犬に合ったフードを選び、健やかな毎日をプレゼントしましょう!