「最近、愛犬の元気がなくなってきた気がする…」「前より寝ている時間が増えた…」「毛並みがパサパサになってきた…」
愛犬のそんな変化に、気づいていませんか? もしかしたらそれ、食事の内容が合わなくなってきているサインかもしれません。
人間と同じように、犬も歳を重ねるにつれて、体の機能が変化し、必要な栄養素も変わってきます。 特に高齢期(シニア期)に入ると、消化機能が低下したり、代謝が落ちたりするため、若い頃と同じ食事を続けていると、様々な健康トラブルを引き起こす可能性があります。
「でも、どんな食事に変えればいいのかわからない…」
そんな悩みを抱えている飼い主さんのために、この記事では、高齢犬の食事で気をつけたいポイントや、おすすめの食材、避けたい食材、そして簡単・美味しい・栄養満点な手作りレシピまで、詳しく解説します。
愛犬の「いつまでも元気でいてね!」という願いを叶えるために、今日からできる食事の見直しを始めましょう!
「最近、愛犬の元気がなくなってきた…」それ、食事のせいかも?
シニア犬の体は、変化している!
犬は、一般的に7歳くらいからシニア期に入ると言われています。 この時期になると、以下のような体の変化が見られるようになります。
消化機能の低下: 消化酵素の分泌量が減少し、消化不良を起こしやすくなります。 また、腸の蠕動運動(ぜんどううんどう:便を押し出す動き)も弱くなり、便秘になりやすくなります。
代謝の低下: 基礎代謝量が低下し、若い頃と同じ量の食事を与えていると、肥満になりやすくなります。
筋力の低下: 筋肉量が減少し、運動能力が低下します。
免疫力の低下: 免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなります。
感覚機能の低下: 視力、聴力、嗅覚、味覚などが衰え、食欲が低下することがあります。
「まだ若いから大丈夫」は禁物!早期対策がカギ
「うちの子はまだ元気だから、食事を変えるのはまだ早いかな…」
そう思っている飼い主さんもいるかもしれませんが、愛犬の健康寿命を伸ばすためには、早期対策が非常に重要です。
体の変化は、目に見える症状が現れる前から、少しずつ始まっています。 愛犬の様子をよく観察し、「いつもと違うな」と感じたら、早めに食事を見直すようにしましょう。
愛犬の「変化」、見逃さないで!
高齢犬の食事を見直すタイミングは、以下のような「変化」が見られた時です。
- 食欲の変化:
- 食欲がない、またはムラがある
- 食べる量が減った
- 特定の食材しか食べなくなった
- 食べ物を口からこぼすようになった
- 便の変化:
- 便秘気味、または下痢気味
- 便が硬い、または柔らかすぎる
- 便の色がいつもと違う
- 体型の変化:
- 太ってきた、または痩せてきた
- 筋肉が落ちてきた
- 毛並みの変化:
- 毛並みがパサパサしてきた
- 毛艶がなくなってきた
- 脱毛が増えた
- 行動の変化:
- 元気がなくなった
- 寝ている時間が増えた
- 散歩に行きたがらない
- 水を飲む量が増えた、または減った
これらの変化は、病気のサインである可能性もあります。 気になることがあれば、自己判断せずに、必ず獣医さんに相談しましょう。
飼い主さんの愛情と知識が、愛犬の健康寿命を伸ばす!
愛犬の健康寿命を伸ばすためには、飼い主さんの愛情と知識が不可欠です。
愛犬の体の変化をいち早く察知し、適切な食事を与えることで、愛犬はいつまでも健康で、元気に過ごすことができます。
この記事で紹介する情報を参考に、愛犬に合った食事を見つけ、健康的な毎日をサポートしてあげましょう。
高齢犬の食事、ココが重要!3つのポイント
ポイント1:消化吸収が良い食事で、内臓への負担を軽減!
高齢犬は、消化機能が低下しているため、消化吸収が良い食事を与えることが重要です。
柔らかく調理する
硬いフードは、消化しにくいため、お湯や水でふやかしたり、ウェットフードに切り替えたりするなどの工夫が必要です。
少量ずつ、回数を多く
一度にたくさんの量を食べると、消化器官に負担がかかります。 1日の食事量を数回に分け、少量ずつ与えるようにしましょう。
消化酵素をプラス
消化酵素をサプリメントなどで補うことで、消化を助けることができます。 ただし、自己判断で与えるのではなく、獣医さんに相談してから与えるようにしましょう。
ポイント2:栄養バランスを見直して、健康維持!
高齢犬は、若い頃とは必要な栄養素のバランスが異なります。
高タンパク質
筋肉量の維持や、免疫力アップのために、良質なタンパク質をしっかり摂りましょう。 鶏ささみ、胸肉、白身魚、豆腐などがおすすめです。
低脂肪
消化機能の低下や、肥満予防のために、脂肪は控えめにしましょう。 脂身の少ない肉や魚を選び、調理法も工夫しましょう。
低カロリー
代謝の低下や、運動不足による肥満を予防するために、カロリーは控えめにしましょう。
食物繊維
便秘予防や、腸内環境を整えるために、食物繊維を適度に摂りましょう。 野菜や海藻、きのこなどがおすすめです。
抗酸化物質
老化の原因となる活性酸素を除去するために、抗酸化物質を積極的に摂りましょう。 色の濃い野菜や果物(カボチャ、ニンジン、トマト、ブルーベリーなど)に多く含まれています。
ポイント3:水分補給を忘れずに!脱水症状を予防
高齢犬は、喉の渇きを感じにくくなるため、脱水症状を起こしやすくなります。
いつでも新鮮な水が飲めるように: 常に新鮮な水を用意し、愛犬がいつでも自由に飲めるようにしましょう。
食事からも水分補給: ウェットフードや、スープなどを活用して、食事からも水分を摂取できるように工夫しましょう。
高齢犬におすすめの食材&避けたい食材
おすすめ食材:良質なタンパク質
- 鶏ささみ、胸肉(皮なし)
- 白身魚(タラ、カレイなど)
- 赤身の魚(マグロ、カツオなど)
- 豆腐
- 卵
おすすめ食材:消化の良い炭水化物
- 白米(柔らかく炊いたもの)
- サツマイモ
- カボチャ
おすすめ食材:ビタミン・ミネラル豊富な野菜
- キャベツ
- ニンジン
- ブロッコリー
- ホウレンソウ
- 小松菜
おすすめ食材:体に良い脂質
- 亜麻仁油
- エゴマ油
- 魚油(DHA・EPA)
避けたい食材:消化の悪いもの
- 脂肪分の多い肉(バラ肉、ひき肉など)
- 骨
- 硬い野菜(ゴボウ、レンコンなど)
- 豆類(消化しにくい種類もあるため注意)
避けたい食材:塩分・糖分の多いもの
- 人間の食べ物(味付けが濃いもの)
- 犬用のおやつ(与えすぎに注意)
避けたい食材:中毒性のあるもの
- ネギ類(ネギ、タマネギ、ニラなど)
- チョコレート
- ブドウ、レーズン
- アボカド
- キシリトール
我が家の愛犬レシピ!簡単・美味しい・栄養満点な高齢犬向けレシピ
ここでは、高齢犬向けの簡単・美味しい・栄養満点な手作りレシピを紹介します。
材料(作りやすい分量)
- 鶏むね肉(皮なし)…100g
- 白米(柔らかく炊いたもの)…50g
- カボチャ…30g
- ニンジン…20g
- ブロッコリー…20g
- 水…200ml
- 亜麻仁油…小さじ1/2
作り方
- 鶏むね肉は、小さく切る。
- カボチャ、ニンジン、ブロッコリーは、柔らかく茹でて、細かく刻む。
- 鍋に、鶏むね肉、カボチャ、ニンジン、ブロッコリー、水を入れて、煮る。
- 鶏むね肉に火が通ったら、白米と亜麻仁油を加えて、混ぜ合わせる。
与える際の注意点
- 人肌程度に冷ましてから与えましょう。
- 初めて与える場合は、少量から始め、様子を見ながら徐々に量を増やしていきましょう。
- アレルギーを持つ犬には、アレルゲンとなる食材は避けてください。
- このレシピはあくまで一例です。愛犬の体調や好みに合わせて、食材や量を調整してください。
まとめ: 愛情と工夫で、高齢犬の健康を食事からサポート!
高齢犬の食事は、愛犬の健康寿命を左右する、非常に重要な要素です。 今回ご紹介した情報を参考に、
- 消化吸収が良い食事を与える
- 栄養バランスを見直す
- 水分補給をしっかり行う
など、愛犬に合った食事を心がけましょう。
そして、「高品質な原材料を使用し、栄養バランスに優れたフード」や、「消化に優しい素材を厳選したフード」なども、選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。
愛犬の「美味しい!」という笑顔と、いつまでも元気な姿のために、今日からできる食事の見直しを始めましょう!